ライカMモノクローム typ246 レビュー作例 Leica M Monochrom
ライカMモノクローム typ246 レビュー作例 Leica M Monochrom
ライカMモノクローム typ246 M-Monochromを選んだ理由ブログレビュー
初めてのM型ライカを選んだ時の私の場合の絞り込み方。まず、フィルムではなくデジタル。CCDではなくCMOS。剥離対策していてもライブビューで確認できない機種は除外した。CCDが神格化しているが実際にCMOSで撮影した写真と見分け付くかと言われると微妙。この時代のCMOSは薄いので充分レトロでエモい写真が撮れる。
まずフィルムは除外したのでM8以降。フルサイズありきなのでM9以降。M11はシャッターボタン押してから撮影されるまでタイムラグがあるのとアルミを使用して軽量化されているが安っぽいし6000万画素は完全にオーバースペックなのでオールドレンズ使いの私の用途には合わないので除外。
M9はCCD対策済みでもライブビューが使えないので除外。残るはCMOSのカラーも取れるM-P typ240かMモノクローム typ246かM10-PかM10モノクローム。M10モノクロームは4000万画素なので除外。残るは3機種。
今回はそもそもモノクロ専用機が欲しかったのでtyp246を選んだ。
が、後からM-P typ240はカラーもモノクロも撮れるのでいいと思ったし、M10-Pもtyp240シリーズと同じく2400万画素でちょうどいいし、液晶モニターの解像度も92から103万ドットへアップして見やすくなってるしファインダー倍率も0.68倍から0.73倍へアップしてるので見やすい、重量は20g軽いし。
今となってはM10-Pだったか?いや、モノクロ専用機がよかったんだよ。カラー撮影やボディ内エフェクト、撮影後のレタッチ、チルトやバリアングルモニターといった撮影の自由度を奪い、撮影時や撮影後の選択肢を敢えて狭くすることで煩悩や欲を排除して撮影に集中する。
そして撮影した画像データをその場でカメラのモニターで確認した時の高揚感。これがtyp246がハマった。持った時の手に馴染む感触もよかった。そう、これでよかったんだよ。
Leica M-Monochrom ライカMモノクロ専用機3機種の違いと比較
ライカMモノクローム CCD
初代M-MonohromはCCDで2012年発売。M9がベースで有効画素数は1800万画素、重量は600g。 2.5インチTFT、23万画素(ドット) ライブビューなし。M9と同じくセンサー剥離問題あり。
ライカMモノクローム typ246 CMOS
初代CMOSのM-Monochrom typ246は2015年発売。有効画素数は2400万画素で重量は680g。2013年に発売されたtyp240がベースでカラーフィルターを排除したモノクローム機。3インチ液晶モニター搭載してライブビューや最大10倍のピント拡大(フォーカスエイド)やフォーカスピーキングが可能となった使いやすいモデル。
ライカM10モノクローム
M10-Monochromは2020年発売で660g。M10やM10-Pの2400万画素から高画素4000万画素へ変更された為、取り扱うデータ容量が大きく、撮影時に手振れしやすい。オールドレンズとの相性も微妙なので購入の選択肢からは除外した。
ライカMモノクローム typ246 M-Monochrom スペック
ライカ初のCMOSセンサーのモノクロ専用機。ローパスレス。カラーフィルターを廃止しているので輝度値の演算に必要な色補間処理が不要な為、先鋭で豊富な諧調、レンズに忠実な描写。バッテリーの持ちが非常にいい。
- 発売:2015年5月29日
- センサーサイズ:35mm判(ライカ判)フルサイズ
- イメージセンサー:CMOS (ベルギーCIMOCIS社製)
- 画像処理エンジン:Leica Maestro(富士通セミコンとLeica共同開発)
- 有効画素数:2400万画素
- 液晶モニター:サファイアガラス 3インチ、92万画素(ドット) ライブビュー可能
- ファインダー倍率:0.68倍
- ISO:320-25000
- 重量:680g(バッテリー込み)
- サイズ寸法:138.6×80×42mm
- ブライトフレーム:28/35/50/75/90/135
- メモリカード:SD SDHC SDXC
- RAM(バッファ):2GB
- 連続撮影:1秒3コマ、最大30コマ
- シャッター速度:1/4000秒~60秒
- バッテリー:BP-SCL2
- 当時価格:1,155,000円
ライカMモノクローム typ246 CMOSの中古相場価格は2025年5月時点で60~70万円弱。これを超えることはない。今なら60万円以下、50万円台で探せる。MモノクロームはCCDとCMOSでスペックや特徴が全然違うので注意しよう。
M-P Typ240のCMOSセンサーは、カメラ用や産業用センサーを製造しているベルギーのCMOSIS社製と言われているが実際の製造はスイスのジュネーヴに本社を構える(法人登記はオランダのアムステルダム)STMicroelectronics NV社らしいが詳細は不明。
STMicroelectronics NVは半導体の製造・販売を行う多国籍企業で世界35カ国に拠点を持つ。日本法人はエス・ティー・マイクロエレクトロニクス株式会社。で、このCMOSは高感度ノイズ処理は国産のセンサーとは違う独特な表現力で、M8やM9から受け継がれたCCDの独特な描写にも精通するものがある。
typ246は
ライカMモノクローム typ246 M-Monochrom カメラボディ外観レビュー
typ246の重量は680gなので重いは重い。鋼鉄の塊でライカの写真が撮れると思えば軽い。もしくはダンベル代わりに筋トレしながら写真が撮れると思えば全然軽い。それどんなカメラやねん。
レンジファインダーのピント調節を楽にする為にマグニファイアーの使用も検討したが出っ張るビジュアルが好かないのと35mmメインなので不要かなと思い却下。基本的に外観のカスタムはできるだけしたくない。
装着しているオールドレンズはSummaron 35mm f2.8。
装着しているオールドレンズはLight Lens Lab 50mm f1.5 Z21 プロトタイプ。あの銘玉アンジェニューS21の復刻。
M型ライカの外観はバリかっこいい。やっぱアルミで軽量化されたM11は微妙。typ240も246も重量680gとやや重いがM10-Pだって660gだからね、そんなに変わらん。あと写りが超絶渋い。
ライカMモノクローム typ246 M-Monochrom 作例 写りの特徴レビュー
撮影機材のオールドレンズはLeitz Elmar 35mm f3.5 LTM。カメラとレンズの写りの確認と素性を探る為にjpeg撮って出し。確か持ち出し初試写の日。オールドレンズフェス2025春の最中だった。もう懐かしい。
横断歩道と男性の服装の白黒とモノクロ機の白黒。露出が安定しない画作りも好き。
じゃじゃ馬好きかも。しかし諧調豊富でよく描く。戦前35エルマーと相性も抜群だ。
モノクロ専用機は感覚が研ぎ澄まされるからよき。花園神社。
特に何も考えてない。カメラに慣れたい。と思いカメラと自分の体と対話していた。
外国人観光客が神社で談笑していると不思議な気持ちになる。いつでも人類の世界平和を祈る。
我が国日本。世界で一番古い歴史を持つ国家。誇りを持って生きような皆。
雑踏の一コマ。俺も雑踏やチリの一部。宇宙から見たら単なる肉の塊でしかない。最小単位まで分解すればただの分子。
撮影機材のオールドレンズはLeitz Summitar 50mm f2 LTM。これもオールドレンズフェス2025春、会場内、レモン社で購入前の試写。焦点工房のスタッフさんがかっこよく撮れた。フレアーいいね。
バキッとも撮れる。
撮影機材のオールドレンズは焦点工房が販売する予定のLight Lens Lab 50mm f1.5 Z21 プロトタイプ。お借りして外で試写。いつも色々なオールドレンズで試写してるからいつも通りどんな写りするかなとワクワク気分で。50mm f1.5でスナップすることはあまりないがボケ感が出て面白い。
アンジェニューS21の復刻だがレンズ外観もレンズ構成も硝材も写りも当時のオリジナルをできる限り忠実に再現している。コピー力すごい。どう見てもオールドだもんな。てか神社よき。
上野由日路(https://x.com/raylow331)さん。マイ兄貴。
彩夏子(https://x.com/soramame375)さん。オールドレンズフェス2025春のワンコイン撮影会。引き続きZ21。慣れないレンジファインダーカメラで慣れないレンズで慣れないポートレートで冷や汗もん。写り柔らかい。服や肌の質感もいい。
温かい雰囲気もいい。
すでに懐かしい。こうやって見ると写真はやはり素晴らしい文化だと思う。今の35mmフルサイズ判を生み出し普及させたのがLeitz社のカメラLeica。リスペクトでしかない。
最後までずっとLight Lens Lab 50mm f1.5 Z21で試写。50mm f1.5で6枚ガウスなんですこのこ。
味わい深い。ティスティング。周辺減光もいい。フィルムっぽいザラザラ感がメッチャいい。やっぱこの時代のイメージセンサーいいな。
ミッキーマウスが好きだからいつも一緒にいたいんだろうがちょっと苦しそう。
日々是好日。最近新しいチャレンジしてて気持ちが前向きになってきた。
何気ない日常が一番幸せなんだろうな。今までも、今も、これからも。ないものをねだらずに今あるものに目一杯感謝して生きたい。
レンズ沼は卒業かなぁ。もっと数少ない機材と真摯に向き合いたい。体の一部になるくらい使い込みたい。
貸してくれてありがとう。撮ってくれてありがとう。って花も言ってる。猫も撮られると喜ぶよな。
なぜカメラを始めたんだろう。でも子供の頃から写真のアルバム見るのメッチャ好きだった。
別にうまくなくてもいいんだよ写真なんて。最近思う。競うものじゃなくね?って。この男性も己と向き合ってるだけ。
俺はいつの間にか誰かと競ってたのか?それじゃつまらなくなるよ。写真も人間的にも。
撮ってる時は無心でいられる。瞑想状態。
開放f1.5。
絞ってf8。
これは復刻だけどオールドレンズは収差が命。開放で撮って当時の収差を心の底から楽しもう。それが設計者、偉人への礼儀。
で、必要に応じて絞る。
写真が上手い下手はどうでもいいと思う。愛を持って接したい。
そうやって機材を選ぶ。その瞬間を切り取れる行為が写真の素晴らしさであり魅力。
好きな機材で写真が撮れるだけで幸せでしょ。それでいいと思う。
機械工だったバルナックは体が弱い自分の為に小さなカメラを2台発明して手作りした。1台は会社の社長にプレゼントした。それがライカの原型。それが今のカメラの原型。だから俺はライカを使う。リスペクトであり弔いでもあり形見でもある。割とマジで真剣にそう思ってる。
できるだけ古いM型ライカのデジタルで撮る。幸せじゃん。ありがとうオスカーバルナックじいちゃん。
バイバイ。
ライカMモノクローム typ246 M-Monochromで撮影して感じたことブログレビュー
カラーの良さとモノクロのよさ。本質的にカラーとモノクロは違う。被写体の見方や視点がそもそも違う。モノクロで撮る時は光も見るが被写体やコントラスト、シルエットを優先的に見る。色は見ない。カラーで撮る時は色を見る。
私はライカで記録ではなく記憶や感情、メッセージを撮る。そこに色は不要。感情に色はない。その時の感情を写真に閉じ込める作業がライカで写真を撮るという行為なだけ。私は未来から今を撮ってる。未来に自分の記憶の片隅からその時の感情を呼び起こす時、その感情に色はついていない。
しかし、感情を記録することはできない。カメラで文章は書けない。カメラで撮れるのは映像の切り抜き。一瞬見ただけで様々な深く強い感情の表現が可能。写真で感情や記憶を閉じ込めて表現するならカラーよりモノクロの方が適している。
カラーで撮ると人間の眼で見える限定的なバーチャルの世界観になりやすく自己欲求が出やすい。エゴや偏見などの煩悩、人間社会で洗脳された物質的で表面的な偏った思想を排除したい。モノクロはそれらを排除して歴史や時空、過去や未来、現世や霊界も超越し、分子や原子といったミニマムでありマキシマムな宇宙的視点から現象の本質を捉え、人間の眼に見えないスピリチュアルな神秘的パワーを感じることができる気がする。
とは言え私は人間であるし、感情を揺さぶられた瞬間にシャッターを切る。渇望も不安も喜びも持たずに瞑想状態でいられるよう心掛けている。というよりライカのモノクロ専用機で撮影していると無心で空間と一体化できるような感覚、瞑想状態に近いのかα派やθ派、Δ派、β派などが同時に大量に放出されるのかわからないが不思議な境地に足を踏み込んでいる感覚がある。
感覚の話しなので言語化するのは難しいし言語化すると興ざめだが、私がM-Monochromを持ち出したくなる理由、M-Monochromを愛して手放せない理由はそんなところにあると感じている。
まとめ
ライカMモノクローム Leica M-Monochrom typ246は作例をご覧の通りメチャクチャ渋い写りだ。本気でやばい。欲しくなった。あ、持ってる。ありがとう。壊れても修理してずっと使いたいな。これからよろしくね。ようやく出会えたかも。時代はデジタルになったよ、オスカーバルナックじいちゃん。ありがとう。
今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。