Summicron 50mm f2 1st Rigid レビュー作例 第一世代固定鏡胴ズミクロンライカ銘玉オールドレンズ
Summicron 50mm f2 1st Rigid レビュー作例 第一世代固定鏡胴ズミクロンライカ銘玉オールドレンズ
Summicron 50mm f2 第一世代 沈胴式のレビュー作例はこちら
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期と後期の見分け方
Rigid前期型と後期型の見分け方を記述する。前期はピントリングローレットの凸面にギザギザがあり、凹凸のピッチ(間隔)が狭い。後期はピントリングローレットの凹面にギザギザがあり、凹凸間のピッチ(間隔)が前期より広い。
また、前期型はメートルmtl表記とフィートfeet表記の2種類が存在し、どちらも表記は黒色で統一されている。後期型はmtlとfeetの両方が表記され、mtl表記は黒色でfeet表記が赤色。使うカメラボディによっては前期型の方がシックで似合うだろう。ピントリングの操作感も含めて好みで選ぶといい。
また、本当の初代ズミクロンは沈胴鏡胴だが、光学が若干変更されている為、写りも違う。解像力テストで測定不能値を計測したのは固定鏡胴の前期モデルだ。沈胴は開放でえげつない程ド派手なゴーストやフレアーが出現して、数段絞っても逆光時のハレーションはあまり改善されないので、知らない人は驚くだろう。
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期 中古相場
2026年3月現在、中古カメラ屋の相場は20万円前後。状態が悪いと17万円位~状態がいいと25万円位。ライカだけに限らず戦後コーティングされたガラスはクモリが発生しやすいので整備済みでもクモリが取り切れない個体もある。
ただし、あまりに綺麗な個体は研磨されている可能性もある。研磨すると本来の写りと変わってしまう可能性もあるので注意が必要だ。研磨された個体は自分で修理に出そうと思っても修理業者に断られる場合もあるし、中古カメラの買取査定も低くなる場合もある。
これがオールドレンズの難しさでもあり面白さでもある。
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期 スペック
LマウントとMマウントでスペック分けて表記します。まずは本レンズMマウントRigidのスペックから。
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期 スペック ライカMマウント
- 製造年:1956-1968年
- コード:SOSIC 11818, (近接用眼鏡付きはSOMNI, 11918)
- シリアルナンバー:1,303,000-2,260,000
- 製造本数:SOSICは64,000本、SOMNI(眼鏡付き)は56,000本
- レンズ構成:6群7枚ダブルガウス型
- 絞り値:f2, f2.8, f4, f5.6, f8, f11, f16
- 最短撮影距離:1m (眼鏡付きは0.48m)
- フィルター径:E39
- フード:IROOA, ITDOO, 12585
- 重さ 重量:285g (眼鏡付きは400g)
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期 スペック LTM(L39スクリューマウント)
続いてLマウント(LTM = Leica Thread Mount) Rigidのスペック。
- 製造年:1960-1963年
- コード:SOSTA
- シリアルナンバー:1,590,000-1,970,000
- 製造本数:LTMは1,160本
- レンズ構成:6群7枚ダブルガウス型
- 絞り値:f2, f2.8, f4, f5.6, f8, f16
- 最短撮影距離:1m
- フィルター径:E39
- フード:IROOA, ITDOO, SOOFM(折込式)
- 重さ 重量:285g
Summicron 50mm f2 1st Rigid レンズ構成 Optics
Rigidのレンズ構成は6群7枚ダブルガウス型。やっぱガウスは6枚だよね。7枚はやっぱなんか違和感が拭えない。写りどうこうじゃなくて単純に寂しいよね。
Summicron 1st Rigidのレンズはライツ自社ガラス研究所 Leitz Glass Research Laboratory製
ライツ社は自前で製造したLaK9(ランタンクラウンガラス)をSummicron Rigidに使用した。戦後、Carl ZeissのSchott社にT*コーティングのライセンス使用を拒否されたErnst Leitz社は、新種のガラスも優先的には回してもらえない現状を打破する為に、1949年にライツガラス研究所 Leitz Glass Research Laboratoryを設立した。
そして、初期の沈胴ズミクロンに使用されていた放射性物質トリウムを含有するアトムレンズではなく、自前で製造したLaK9(ランタンクラウンガラス)を使用できるようになった。この事実もリジットが「伝説の銘玉」と呼ばれる所以かもしれない。
ライツ社のガラス研究所では比較的小規模な白金製の坩堝(るつぼ)を使用してガラスの溶融を行っていた。
小規模・高精度な生産
ショット社のような巨大な溶解槽での大量生産とは異なり、ライツ社は自社内に小規模な実験・生産設備を構築した。これにより、10kgから最大で数10kgの少量単位で、極めて純度の高い光学ガラスを精製することが可能となった。
不純物の徹底排除
ズミクロン1st(特にリジット)に使用されたLaK9などの高屈折ガラスは、僅かな不純物で着色(黄色味)しやすい性質がある。ライツ社は白金坩堝を使用することで、従来の土製坩堝から溶け出す不純物を防ぎ、高い透過率を確保した。
T*ライセンス拒否の影響
Carl Zeiss社から反射防止コーティング(T*コート)のライセンス供与を断られた事実は、Ernst Leitz社がガラスの屈折率そのものを限界まで高め、かつ独自のコーティング技術(当時の単層膜コーティングなど)との組み合わせで描写性能を追求せざるを得なかった背景に直結している。
Summicron 50mm f2 第一世代 沈胴と固定鏡胴リジットは光学が変更されている
沈胴ズミクロン後期型(放射能非含有)とリジット(1st Rigid)前期型の光学設計が変更されている点については、以下の通り。
光学設計の再計算(Re-computation) 沈胴型から固定鏡胴(リジット)への移行に伴い、ライツ社は光学設計の再計算を行った。これは、沈胴構造による制約(鏡胴内の内面反射や精度の限界)を排除し、固定鏡胴の剛性を活かして解像度とコントラストをさらに高めるため。
沈胴型: 6群7枚(変形ダブルガウス) リジット型: 6群7枚(変形ダブルガウス) 構成枚数は同じだが、曲率(Curvature)および空気間隔が変更されている。
※ ソース元:この変更に関する主な記述は以下の資料で確認できます。 ソース1: 『Leica Lens Compendium』 (Erwin Puts 著) 内容: エルウィン・プッツ氏は、沈胴ズミクロンからリジットへの変更に際し、光学性能を極限まで引き出すための「再計算(Re-computed design)」が行われたと明記しています。特にリジット型は、沈胴型と比較して中心部から周辺部にかけての解像性能が向上していると分析されています。 ソース2: 『Hove Collectors Books: Leica M Lenses』 (Ghester Sartorius 著) 内容: 固定鏡胴(Rigid)モデルの登場に合わせて、1956年に光学系が新しくなった(new optical computation)という記述があります。 ソース3: 『Leica - The First 70 Years』 (Gianni Rogliatti 著) 内容: 沈胴型(1953-1956)とリジット型(1956-1968)のスペック比較において、光学定数の微細な変更について言及されています。 3. 主な変更点 リジット型では、自社開発のランタンクラウンガラス(LaK9等)の特性をより最適化するように設計されており、これにより「リジット前期(SOORE)」特有の、極めて繊細で豊かな階調表現が可能になりました。
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期 レンズ外観
ビジュアルは抜群。山高で鏡胴の文字の刻印が黒で統一された前期のリジットがかっこいい。
赤ポチが取れてる個体があるけど確かに色の主張が強すぎて邪魔なんだよな、わかるわ。
ZeissのSchott社から供給されたガラスではなく、自社のガラス研究所(Leitz Glass Laboratory)で開発製造した高屈折率、低分散のランタンクラウンガラスを使用。自前の小さい坩堝で溶融して作った。これも歴史的なんだよね。自分でガラス作ったどー!っていう。
すでにSummarit 50mm f1.5が存在して、1956年にリジットf2をリリースして、1959年にSummaritをf1.4に改良してSummiluxをリリースして、Elmarf3.5も存在して。Leutz社のこだわりよな。
LeitzのアイデンティティはElmarなんだけどRigidがf2の概念を変えたんだよね。Leitz社50mmダブルガウスのご先祖様はSummarだからね。Summar-Summitar-Summicron。わかってると思うけど一応。
この頃はマジでMade In Germany。1974年頃にポルトガルに第二工場を設立してカメラの作りも簡素化されてWildに買収された以降から今もポルトガル工場で製造してドイツで組み立ててるだけだからね。
最短撮影距離は1m。レンジファインダーだからね。いいんだよこれで。ピントリングも皆さん持って回してきましたねたくさんって感じでいい。
オーバーホール済みの個体だが拭き傷は残ってる。いいんだこれで。研磨されてないという証拠だから。研磨は最終手段。
ヌケいい。グリスのねっとり感もいい。
使用感あるが、コレクター品よりカメラマンに愛され使われてきた方が嬉しい。
真鍮製のライカ純正Mマウントレンズは数える程しかない。
絞り羽根、油染みを清掃したんですね、そんなに付いてましたか?って感じ。使用による擦れ?どんだけ愛用してきたんだよっていう。70年前のレンズがまだ現役で使えるっていう。すげーよな。
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期 作例
雨上がりでまだ少し空模様が怪しいので機械的にテストしてから少し撮ってひとまず退散する。また作例は随時追加します。自分ももっと見たいから。
開放f2
f2.8
f4
f5.6
f8
f11
最小絞り値 f16
開放f2
f2.8
f4
f5.6
f8
f11
f16
あとは好き勝手に撮る。雨まだ薄っすらパラついてる。ちょっと撮って早く帰ろう。開放は沈胴ズミクロンと似ていてエモ緩い。
光の中に消えゆく儚さはライカからのプレゼント。ただの高描写だけではなく幻想的で芸術的な描写も大切にしていた往年のErnst Leitz一族。
ライカで開放使わないとかモグリ。
雨上がり。
スナップしてると瞑想状態に入れるから気持ちいい。瞑想状態に入るとα波、β波、θ波、γ波とかごちゃ混ぜでドプドプ出る。
スナップしてると気持ちよくてこのまま死ねるなあ~と思う時がある。やべー現代の歌川広重やんこのショット。5分ちょいで満足しちゃった。雨ぱらついてるレンズ守ろう一旦帰ろう。
別日。開放は沈胴ズミクロンとそう変わらない位激しいゴーストやフレアーなどの収差が画面いっぱいに溢れ返る。エモい。オールドレンズ愛好家にとって最大のご褒美。わからん奴は置いていく。
最短撮影距離1m。後ボケもいいね。
逆光はこうなる。
開放で遊ぶ。やっぱオールドいいな。まどろみ。
絞ればこうなる(語彙力)。Rigidはf4ですでに最高描写だっけ?これは確かf8。
いつもの散歩コースでした。
バイバイ。
Summicron 50mm f2 1st Rigid ズミクロン第一世代固定鏡胴 前期 実写した感想 写りの特徴
- 開放はコマ収差や球面収差が残っているので写りは緩めでf2の割に緩くてボケる
- 開放のハイライトの飛び方や光の中に消えゆく儚さがエモい
- 開放の光の表現力がf1.5~f1.8クラスのレベル
- 開放は現代の一般的には決して高描写とは言えないが往年のライカらしい思想哲学
- 開放はズミルックスにも通じる高い芸術性
- f2.8から堅実に勝負できるがライカらしさが残っている
- f4から明らかにコントラストが高くなりバキバキ高描写でガンガン使える
- f4~f5.6ですでに最高描写を思わせる
- f8の渋い描写も個人的に大好きで古風な画作りができる
- f8は空もよく写る
- f11で回折現象を感じる
- f値によるスイートスポットが狭く、それぞれの絞り値でそれぞれ違った味わいが堪能できる
- f16まである意味は?用途は?
- Elmarは開放から最高描写でバキバキでシャープネスだがSummicron Rigidはf値によって個性がはっきりしている
- 旧エルマーは古典的なエモさで唯一無二の写りだが、リジットは別の意味で唯一無二
- ライカ伝説の銘玉ズミクロン1stリジッドは「高解像」では語れない個性があって面白い
- リジットの醍醐味はf値による写りの変化に真髄があると、僅か10分の試写でそう思った
また作例は随時追加します。自分ももっと見たいから。Summicron 50mm f2 第一世代 沈胴式のレビュー作例はこちら。レンズ構成(光学)は沈胴からリジット(固定鏡胴)のタイミングで変更されているようだ。当時の解像力テストで測定不能の最高画質を叩き出したのはリジット。
まとめ
今まとめたんだけど…。では自由にまとめます。
カメラやレンズはファッションじゃなくてアイデンティティなんだよな。俺はErnst Leitz一族が経営していた頃が好きで尊敬してるから、カメラはデジタルM型ライカだけど、当時のレンズで彼らと繋がっていたいから使うだけ。マジでそれだけ。
写りとか実は二の次で、写真の展示してるとよく聞かれることがあって、例えば、「140本使ってきてどこにいきつきましたか?何のレンズが一番好きですか?」とかよく聞かれて「小型軽量で真鍮製なら何でもいい」って答えるけどこれ結構マジで。
なんとなく、感覚で、このレンズテンション上がるなとかデザインいいなとか、もちろんレンズ構成や写りもそうなんだけど、密教法具やチートアイテム、ダウジングのロッド、ご先祖様の形見、御守り、みたいに思っていて。
真鍮もガラスも地球の恵みの鉱物だし、パワーストーンじゃないけど、それ持ってスナップしててどんな写真が撮れたか、どこへ連れていってくれたか、誰と会ったか、被写体の引き寄せは?精神状態は?テンションは?とか確認する。
だから、多分皆が思ってる機材選びとは全然違うと思う。物質世界じゃなくて精神世界の話。あの世とこの世を繋ぐ霊媒アイテムじゃないけど、人間の眼には写らない何かが写真には写っていると思っていて、周波数や波動とかわからないけど、心霊写真みたいなものを撮ってると思う。
古い真鍮製のライカのレンズを使ってると、あの世とのゲートが近くなると感じていて。結構マジで。霊感強いのかもしれないうちの一族。親戚一同で幽霊見た事あるし。普通のことだと思ってた。そんな感じ。
写真撮ってるというより、何かが乗り移って(とり憑いて)撮らされてる感じ。最近は歌川広重とオスカーバルナックとライツ二世とか平将門とか菅原道真とかかな。知らんけど。憑依ってやつか。でも実際、彼らにとりついて欲しいと思いながら撮ってるからね。なくはないだろ。供養とか弔いみたいなもんなんだ、俺にとって写真とは。
霊魂を呼び戻して憑依してもらって繋がって写真を撮る。だからかなり疲れる。1時間が限界。極限まで集中するから。だから首から下げてホラホラとかやってる場合じゃない。MP削りながら撮って、MPゼロになっても撮り続けるとHPを削りながら撮るし、そろそろやめておこうって思って帰る。
俺にとってスナップってそんな感じ。変な奴でしょ。マジでこんな人間だから。マジだよ笑 ドン引きしていいよ。名言出ましたね。「写真は憑依供養弔い」。スナップしてる時こんなこと考えて撮ってるんだ。気持ち悪いだろ?笑
俺にとって解像度とかスペックとか最新とかジャスピンとかどうでもいいんだマジで。そうじゃねぇ、これは供養と弔いの儀式なんだっていう。だから消去法でこれ使うんだって。まに般若心経とかお経読みながら歩いてるぜ。
やべー奴だろ?死んだ人に優しいんだ俺。ご先祖様は坊さんか?
てな訳で、スナップ楽しいぜ。
バイバイ。







































