Leitz Summaron 35mm f3.5 LTM 後期型レビュー作例 青コーティングライカ銘玉広角オールドレンズ
Leitz Summaron 35mm f3.5 LTM 後期型レビュー作例 青コーティングライカ銘玉広角オールドレンズ
Summaron 35mm f3.5 LTM 後期型とは
Summaron 35mm f3.5(日本の通称はサンハンズマロン)は戦後ライツ社が初めて新たに設計を手掛けたレンズで、1946~1960年の14年間に渡り約10万本製造されたライカの大ヒット広角レンズだ。
1954年に鏡胴のデザインやフィルター径、レンズ構成の設計、硝材、コーティングなどが変更された後期型が登場し、約18000本が製造された。サンハンズマロンはライカ35mmで最も写りのバランスがいいと言われている銘玉。製造本数が多い為中古相場は安価だが写りは本物だ。
また、Leitzの真鍮製で最後の35mmで作りも非常に精巧な為、この後軽合金の使用によって軽量化された8枚玉よりも精度が高く堅牢で工芸品やレンズという概念を超えて、この先100年以上使える歴史遺産とも言える。
今回は、その銘玉 Summaron 35mm f3.5 後期型の徹底レビューと作例紹介を行う。ちなみに、ライカ唯一の首絞りを採用してライカ唯一の鏡胴デザインであるSummaron 35mm f3.5 前期型のレビュー作例紹介はこちら。
Summaron 35mm f3.5 LTM 後期型の見分け方や違い特徴
1946年~1960年の約14年間でLTM(ライカL39スクリューマウント)は80,019本製造された。前期型(A36)と後期型(E39)で鏡胴のデザインやガラス(硝材)、フィルター径などが変更されていて、後期型は1956年~1960年の間で全体の80,019本のうち18,000本製造(シリアル1,423,141~1,720,000)され、カラー写真に合わせて色再現性を高める為に新種のランタンクラウンガラスを使用しているらしい。(LEICA ライカ通信 No.9 エイムック640 枻出版社 P50より)
mtl表記とfeet表記が存在する。1954年~1960年にかけてMマウントのSummaron 35mm f3.5が個体がLTMと平行して製造された。メガネ付きM3用が19,159本、レンズのみM2用が20,064本、合計39,223本製造された。
1954年~1956年に製造されたMマウント初期ロットはM3で使用することが前提で設計されたので50mmフレーム対応。よって35mmのブライトフレームは表示されないので注意が必要だ。
1958年~1960年にM2用のMマウントが製造された。これは従来のモデルより鏡胴の付け根が緩やかになり、距離計のギザギザの段差が少なくなり、レンズの全長が長くなるなど複数の変更点がある為、こちらも硝材の変更があったかもしれない。製造本数は少なめ。
Summaron 35mm f3.5とf2.8とSummicron f2 8枚玉の比較
Summaron 35mm f3.5は1946年~1960年の14年間に渡り、LマウントとMマウントのレンズ合計で119.242本製造され、戦前からライカ黄金期の35mmとしては最も多く製造され、超ロングセラーとなった。ちなみにElmar 35mm f3.5は1930年~1950年の20年間で42,503本、Summaron 35mm f2.8は1958~1974年の16年間で39400本、Summicron 35mm f2 1st 8枚玉は1958年~1963年の5年間で21,489本が製造された。
製造されたレンズの本数が多いと中古市場の価格は抑えられ、製造本数が少ないと中古市場の価格が高騰しやすい。この中で一番売れたレンズはサンハンズマロン。この3本は全て使用しってきて、三半ズマロンは写りも完成されていて性能のバランスも一番優れていると感じた。シャドウもハイライトもよく描く。
8枚玉は中央部も周辺もよく写り開放がf2という明るさの割に被写界深度が深くピント合わせがしやすいが、画作りが平面的でのっぺりとして淡泊。記録として周辺まで結像させたいのであればいいが、スナップなどで中心部を際立たせてメリハリがついた描写を求めるならサンハンズマロンが一番バランスがいい。
Summaron 35mm f2.8 は周辺部が緩すぎてグズグズになるので、うまく乗りこなせれば一番メリハリの利いた描写になる。8枚玉は開放でド派手な虹ゴーストが発生するが、ニハチズマロンはゴーストが抑制されていて、シャドウの粘りも優れていて、私はニハチズマロンはアーティステックな画作りとして一番使いやすいと感じた。
ただ、私は8枚玉やニハチズマロンの鏡胴やピントリングの指かけの形状、無限遠ロックが苦手で軽量化された軽合金も魅力を感じなかった。ライカ黄金期で真鍮製の35mmは消去法でサンハンズマロン一択だった。
サンハンズマロン前期型はレンズのデザインはライカナンバーワンだが、絞り値変更時ピントリングを操作する時に鏡胴ごと周ってしまうので一度無限遠にするか、指などで鏡胴を抑えながらピントリングを調節する必要があり操作が煩わしいと感じることがあった。
Summaron 35mm f3.5 LTM 後期型 スペック
- コード:SOONC
- 製造年:1956年~1960年
- 製造本数:18,000本
- シリアル:1,423,141~1,720,000
- マウント:LTM(ライカスレッドマウント,Lマウント,L39,スクリューマウント)
- フィルター径:E39
- レンズ構成:4群6枚ダブルガウス(オルソメター)型
- 最短撮影距離:1m
- フード:ITDOO
- 重量:実測173g
Summaron 35mm f3.5 統合データベース 当時の販売価格と現在の貨幣価値の目安
| 仕様分類 | 製造期間 | マウント | フィルター | 当時価格(USD) | 2026年換算(USD) | 特徴 |
| 初期型(Uncoated) | 1946-1949 | L39 | A36 | $110-$120 | ~$1,500 | 極少生産、ノンコート |
| 前期型(Coated) | 1949-1952 | L39 | A36 | $120-$140 | ~$1,700 | 一般的な戦後初期モデル |
| 中期型(Hard Coated) | 1952-1954 | L39 | A36 | $130-$150 | ~$1,800 | 耐久性向上コート採用 |
| 後期型(E39) | 1954-1960 | L39 | E39 | $150-$170 | ~$2,000 | E39ねじ込み式に統合 |
| Mマウント型 | 1954-1960 | M | E39 | $160-$190 | ~$2,200 | M3/M2用(メガネなし) |
| M3モデル | 1954-1960 | M | E39 | $210-$240 | ~$2,800 | M3専用(メガネ付き) |
当時の米国市場における販売価格(推定値)を基に算出したものでありあくまで目安。現代価値換算は、米国労働統計局(BLS)のCPIデータを適用し、2026年時点の購買力に調整済み。M3モデルにおける高価格帯は、ファインダー倍率を補正するメガネユニットの製造コストが価格に直接反映されていたことに起因。
Summaron 35mm f3.5 LTM 後期型 レンズ外観
ボディへの収まりハンパない。前期型のクビれもかっこいいけど35ズミクロン8枚玉やf2.8ズマロンなどの鏡胴デザインの原型であり真鍮製を採用しているのは三半ズマロン後期型だけ。
実際に触って操作してみるとわかるけど、8枚玉よりもサンハンズマロンの方が作りは圧倒的にいいぞ。皆騙されてるぞ。絞り羽根も触って動かしてみろ。コストのかけ具合も出来も全然違うから。マジ高級時計のようだから。
実は一番のお気に入りになった。
状態もいい。やったぜ!
たまらん。1954年~1960年頃までのレンズが一番作りがいい。
ただね、サンハンズマロンの前期は前期で絞り羽根の操作が煩わしいし、後期は後期で操作しづらいし、ズミクロン リジットも絞り羽根の操作しづらいんだよ。多分ライカからのメッセージで「そんな忙しく絞りをあれこれ変えるな。それぞれ絞り値によって写りが違うからゆっくり楽しめ。」と。「はいわかりました。」
好きなんだよ三半ズマロン後期。全てが完成してる。スナップでf2が欲しい時ってそんなにない。f2が欲しい時は私は7枚玉を使う。バースイヤーレンズだし。
最短撮影距離1mも好きになってきた。寄れるとむやみに寄りたくなるしな。
サンハンズマロン後期型のLマウントは製造本数が約18000本とやや少なめ。
状態がよさそうなのがこれだった。普通に中古カメラ屋で買った。
清掃済みの個体。グリスのねっとり感も好み。いい。
Summaron 35mm f3.5 LTM 後期型 作例
Leica M10 Monochrom Typ6376で初試写。空のトーンがマジでエグい。まぁ早朝で日が昇る直前だからというのもあるが。
私が撮るとなぜか心霊写真みたいになる。それが好きで撮ってるんだけどね。
牧歌的。
何の変哲もないいつもの日常。当たり前は当たり前じゃないんだぜ。
いつもと変わらない日常が一番尊くて幸せ。それに気付けるか気付けないか。
シャッターを切っていると自分がこの世にいないみたいな感覚に陥って気持ちがいい。
ただ目の前に集中できる。
同じ被写体に何枚もかじりつくことはほぼない。かじりつかなきゃいい写真撮れないのは下手くそだと思ってる。構図もチャンスも一瞬。
でもたまに何枚か撮りたくなるよね。一番かっこよく撮れるアングルどうかな…と試行錯誤する瞬間。
今日という日を一生忘れない。毎日を大切にして生きたい。
死にてぇなって思うといい写真が撮れる。
撮った写真を帰って早く見たいなと思った。
もし医者から余命宣告されても写真撮り続けるだろうな。
それが俺の生きた証だから。
最近そんなことをふと思う。
喋ると口悪いからな俺。写真は言葉を語らない。見る側の自由。
それがいい。
バイバイ。
なーんちゃって。
まだ続きます。スナップはMP使うし疲れたなぁと思った瞬間。四肢がないぞこの子大丈夫か?
MPなくなっても撮り続けると諸刃の刃みたいにHP削り始めるからな。
別に歌は歌ってないけど写真撮ってる時、歌を歌ってるんだよな。歌って言うか、詩?勝手に脳内に流れてくる。
わからないけどシャッターチャンスをガンガン引き寄せる。
あとは気付けるかどうかだと思う。スナップは。どこでも撮れる。
真鍮製のレンズは本当に密教法具のように考えていて。
そうか、俺はErnst LeitzⅠ世、Ⅱ世社長やオスカーバルナック、マックスべレク教授たちの思想哲学に惚れて尊敬してライツ社のオールドレンズを使ってるんだと思い出した。
そうかそうか、弔いだったな。供養だったな。俺にとってのスナップは。
スナップは墓参りというか葬式というか、本当にそんな感じ。
俺にとってのスナップって本当にそんな感じ。
もっと軽く撮る時もあるけどね。この日は思い出した。供養、弔いだって。
だからリスペクトの意味を込めて当時のレンズを使うんだって。これは彼らの「眼」なんだって。
このレンズで見てきたんだって色々。
宿ってるんだよマジで。だから真鍮製が好き。
あの世とこの世を繋ぐゲート(扉)なんだよカメラ(レンズ)って。
この世があの世であの世がこの世かもしれないとは子供の頃から思う。
オールドレンズは霊力が高いチートアイテム。
ご先祖様の形見。
バイバイ。
まとめ
はい私が変な人です。サンハンズマロン後期よかった。いつも言うが、レンズは生き物だと思っていて、同じレンズ名でも宿るものが違う。写りも違う。撮れるものが違う。2つと同じレンズはないと思ってる。
だからいつも試写して確認するんだ。そうやって140以上のオールドレンズで撮ってレビューしてきた。感覚を大事にしようって。そのレンズを手にして何を感じるか、そういう感性を大事にしてる。
物質主義ではなく精神世界の話。私の場合はそう考えている。新しいものに霊力は宿らない。古いものに霊力は宿る。神聖なる儀式の密教法具だと思ってる。こういう人いる?
レンズのレビューになってる?私はそう思ってるからいいんだよな。これが正直な今回このサンハンズマロンで試写して感じた感想とレビューでした。
今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。
















































