コシナフォクトレンダーのトロニエが設計したウルトロン(Ultron)とは 光学レンズ構成と設計者、特徴や歴史など徹底網羅

コシナフォクトレンダーUltron型オールドレンズ

コシナフォクトレンダーのトロニエが設計したウルトロン(Ultron)とは 光学レンズ構成と設計者、特徴や歴史など徹底網羅

ウルトロン(Ultron)とは

ウルトロン(Ultron)とは、フォクトレンダーの写真用カメラレンズの名称で開放F値がF2前後のダブルガウス型大口径レンズに多く用いられたレンズの名称である。Ultron(ウルトロン)はSepton(ゼプトン)やNokton(ノクトン)と並び、フォクトレンダー神話を築き上げた銘玉レンズであり、Carl Zeiss PlanarLeitz SummicronSchneider-Kreuznach Xenonに匹敵する銘玉である。

アイキャッチ画像転用元:フォクトレンダー公式HP

ウルトロン(Ultron)の設計者トロニエ

1950年にアルブレヒト・ウィルヘルム・トロニエ(Albrecht Wilhelm Tronnier 1902-1982年)により設計され、代表的レンズ「ウルトロン50mmF2」はレンジファインダー機である「プロミネント」や「ビテッサ」に装着された。

ウルトロン(Ultron)の特許

ウルトロン型には複数の特許が存在する。例えば、特許「U.S.P.2627205」は硝材6種を使った5群6枚構成で、画角直径50度に渡り非点収差や像面湾曲が良好に補正された。歪曲収差は40度まで皆無に近く、その外側では僅かに樽型が発生する程度である。

ウルトロンの代表的レンズ一覧

コンタックスマウントのウルトロン

コンタックスマウントのUltronは、1950年に発売された「ウルトロン50mmF2」で、このレンズはとても希少で市場に出回っている個体はごく少数である。

M42マウントのウルトロン

M42マウントのUltronは、フォクトレンダーがツァイス・イコンに合併された後イカレックスTMシリーズ用に製造され、その後継機であるフォクトレンダーVSL用に引き続き製造された。「ウルトロン50mmF1.8」である。このレンズは前玉が凹レンズ。

  • カラーウルトロン50mmF1.8
  • ウルトロン50mmF1.8 (6群7枚)

フォクトレンダーVSL時代のウルトロン

フォクトレンダーVSL時代のUltronは「カラーウルトロン50mmF1.8」で レンズ構成は6群7枚、最短撮影距離は0.45m

コシナフォクトレンダー社が製造販売する一眼レフカメラ用ウルトロン型レンズ「SL」

SLレンズは、ニコンF、キヤノンFD、ミノルタMD、M42、ペンタックスK、コンタックスRTS、オリンパスOMのマウントで販売されたが現在は販売終了。2017年発売:ULTRON 40mmF2 Aspherical SL。

コシナフォクトレンダー社が製造販売する一眼レフカメラ用ウルトロン型レンズ「SL-II」

SL-Ⅱは、CPUを内蔵しエントリー機でも露出計が動作する。ニコンFとペンタックスKAとキヤノンEFマウントがあるが現在は販売終了。2007年発売:ULTRON 40mmF2 Aspherical SLⅡ。レンズ構成は5群6枚、アタッチメントはφ52mmねじ込み式、最短撮影距離0.38m(専用クローズアップレンズ装着時は0.25m)。

コシナフォクトレンダー社が製造販売する一眼レフカメラ用ウルトロン型レンズ「SL-II N」

SL-SLⅡ Nは、SLⅡレンズの外装を変更したモデルで、CPUを内蔵しエントリー機でも露出計が動作する。ニコンFとキヤノンEFマウントが存在するが現在は販売終了。2012年7月発売:ULTRON 40mmF2 Aspherical SLⅡN。レンズ構成は5群6枚、アタッチメントはφ52mmねじ込み式、最短撮影距離0.38m(専用クローズアップレンズ装着時は0.25m。

コシナフォクトレンダー社が製造販売する一眼レフカメラ用ウルトロン型レンズ「SL-II S」

SL-Ⅱ Sは、SL-Ⅱ Nレンズの外装をクラシカルなデザインに変更したモデルで、CPUを内蔵しエントリー機でも露出計が動作する。対応マウントはニコンFのみ。2017年9月発売:ULTRON 40mmF2 Aspherical SLⅡS。レンズ構成は5群6枚。アタッチメントはφ52mmねじ込み式で、最短撮影距離は0.38m、ピントリングのローレット形状が変更、シルバーリムとブラックリムの2タイプ、よりクラシカルなデザインにする為、Ai対応以前のニコンFマウントにある露出連動爪が装備されている。

まとめ

オールドレンズのウルトロンとコシナフォクトレンダーが製造するウルトロンは違う要素もあるが、できるだけ忠実にレンズ構成を再現したモデルもある。「コシナフォクトレンダー製のウルトロン型レンズ」といってもそれぞれ違った個性や特徴を持っている為、同じレンズ名でも違うレンズであると認識している。本記事を参考に選んでみてはいかがだろうか。本来は試写してから買うのが一番なので中古カメラ屋で試写させてもらうか、コシナフォクトレンダー社に予約を取ればレンズを用意して試写させてもらえるので興味があればそれもいいだろう。今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。

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-Japan, Ultron, コシナフォクトレンダー
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