Trioplan 100mm f2.8V作例 シャボン玉バブルボケが出るMeyer-Optikのオールドレンズ
Trioplan 100mm f2.8Vバブルボケの作例と写りの特徴レビュー シャボン玉ボケが出るMeyer-Optikのオールドレンズ。今回はバブルボケの輪郭を意識した作例と感想のレビューを行う。2回目の試写。トリオプラン2.8/100開封一発目のレビュー記事はこちら。
Trioplan 100mm f2.8Vの外観レビュー
パープル(紫色)の単層コーティングが施してある。
アルミ鏡胴と精巧な作りが美しい。シリアルナンバーから算出すると1957年に製造されたと推測される。
3枚玉トリプレットは現在のレンズ構成の基盤となっているレンズ構成。
Trioplan 100mm f2.8Vバブルボケの作例
撮影機材はSonyのフルサイズミラーレスカメラα7Ⅳ。K&F Conceptのマウントアダプターを2段重ねて装着。EXA→ライカMへ変換して、焦点工房のヘリコイド付きマクロアダプターライカM→Sony Eマウント(NEX)。今日の目的は日中の木漏れ日の光源でバブルボケ撮影。できるだけマクロ側で寄って撮る。バブルの輪郭を強調する為に多少レタッチした作例もある。
公園に到着して一発目。開放で周辺減光あり。逆光態勢は弱い。ハイライトの滲みと濁ってくすんだ感じがエモい。
マクロ側。バブルボケの具合を色々と探っていく。
シャボン玉バブルボケは出るわ出るわ。
ただし、レンズ本来の性能を超えた範囲でヘリコイド付きマクロアダプターで寄ると玉ボケのエッジ部分の輪郭は崩壊する。マクロ端ではなく被写体と光源との距離を少し撮ると玉ボケの輪郭、エッジは美しく出る。
このバブルボケの輪郭はちょっと崩壊気味。
このバブルボケの輪郭は美しい部類。二線ボケ出現。
ちょっとレタッチしてみる。
この作例のバブルボケの輪郭も美しい方。ちなみにコントラストや彩度を多少上げて調整した方が玉ボケのエッジは美しくなる。これはjpeg撮って出し。ボディ内の設定で変更して撮影してもいい。
加工するとこんな感じ。未加工ではわかりづらかった虹ゴーストも出現していたことが顕著になった。
これはまったり目の雰囲気。
ちなみにちょっと加工するとこんな感じ。これはボツにしようとして加工したらどうなるかなテスト。これは玉ボケの輪郭云々よりMeyerっぽいモンスターボケっぷりがいいと思った。
これも少し加工した。こちらもボケの総合的な雰囲気を優先。
二線ボケにバブルボケが乗って飛び跳ねるみたいな感じ。彩度高すぎw
これは被写体を配置せず単にバブルボケの具合を探っていただけの作例。ちょい加工。
バブルボケごちそうさまでした。
Trioplan100mm f2.8V写りの特徴レビュー
- 開放で周辺減光
- 画面全体に薄いグレーがかった描写
- ボケに奥行きがある
- 開放でピント面滲む
- 逆光に弱く派手なフレアーが出現してコントラストの低下が顕著
- 日中に美しい輪郭のバブルボケを出すには被写体と光源の距離感を適切に配置することが必要
- ヘリコイド付きマクロアダプターを装着して本来のレンズの性能を超えたマクロ端では玉ボケのエッジは崩壊する
- ボケの質感がマットでいい感じ
- 3枚構成なのでヌケがよく誇張しすぎないリアルな描写に好感が持てる
- 色や質感の表現が自然で素朴
- コテコテ気味に加工すると一遍して現代風の描写に化ける
バブルボケの検証テスト結果
バブルボケの輪郭の確認で遊びがてら持ち出せばすぐにコツは掴めるようになると思った。普段は玉ボケの意識がほとんどなかったので、今後意識して練習していきたい。夜に街のネオンや車のヘッドライトで撮影したいと思った。水面もいい。トリオプラン100mm/f2.8は海外でもBubble Bokeh Lens、Soup Bokeh Lensとして有名だが、実際に撮影してみるとMeyerらしい怪しく崩壊するボケが出現すると気付いた。合わせ技ボケとバブルボケゴリ押しや雰囲気優先で撮影するなど工夫すればトリプレットと言えども結構遊べそうだと思った。