Leitz Elmar 90mm f4 3rd Review作例 Leica銘玉おすすめオールドレンズ 9cm L39
Leitz Elmar 90mm f4 3rd Review作例 Leica銘玉おすすめオールドレンズ 9cm L39
Elmar 90mm f4 3rd 9cm オールドレンズ
Elmarは3群4枚Tessar型(絞りの位置が違うので厳密にはエルマー型)だが、90mmElmarは3群3枚トリプレット型のモデルも存在する。本モデル3rdは200g以下と非常に小型軽量。中古ライカの中望遠オールドレンズで3万円前後で入手可能ということもあり人気が高い。
Leitzと言えばElmar。Elmarに始まりElmarに終わるという格言もある。エルマー90mmは気軽にライカの写りが堪能できる筆者おすすめの中望遠オールドレンズだ。外観もクラシカルで高級感もあり中々イケてる。
Elmar 90mm f4 3rd オールドレンズ外観
筆者が所有しているモデルは戦後の1953年製。マゼンタ系の単層コート。90mmでこんなに軽くて本当に写るの?という位小さくて軽い。
最小絞り値はf32。重量は196gと非常に軽量でコンパクト。「Germany」の刻印がエモい。
使い込んだ感じもエモい。レンズの枚数が少なく張り合わせ面も1面だけなのでヌケがよくシャープで困る。
絞り羽根は贅沢な15枚で円形絞りが美しい。
そしてErnst Leitz GmbH Wetzlarの刻印が眩しい。現在のLeicaはErnst Leitz GmbH Wetzlarのカメラ部門。つまりLeitzがあってのLeica(ライカ)。
Leitz Elmar 9cm f4 3rdのバリエーションと製造本数と製造期間
- 製造期間は1931年~1968年でライカC型の交換レンズとして登場
- 初期Fatファット(太った)エルマー(ダルマ)は3群4枚で後群2枚張り合わせ最小絞り値f36、2年間で2500本
- 1933年~1948年4万本生産Thinティン(痩せた)エルマー
- 1949年~シルバークローム、1954年~ライカMマウントも製造された
- 1948年頃に少数本生産されたオールクロームはレア
- 1954~1968年にかけて沈胴式モデルも存在する。25000本。
- 1964年に光学の設計が見直されてレンズ構成3枚玉トリプレットに変更された。通称3枚玉エルマー。ライカMマウントの他最初の1年間だけライカLマウントも並行して生産されたがスクリューLマウントは500本のみで非常にレア。
Leitz Elmar 9cm f4 3rdのスペック
筆者が所有している個体は1953年に製造されたシルバークロームのモデル。ちょうど戦後の混乱が落ち着いてきた頃。
- 製造メーカー:Ernst Leitz Gmbh Wetzlar
- レンズ名:Elmar 9cm(90mm) f4 3rd
- 製造期間:1931~(3rdは1949~1963年)
- 製造本数:スクリュー70459本、バヨネット23840本
- レンズ構成:3群4枚Elmar(Tessar)型
- マウント:ライカL、ライカM
- 画角:27°
- 最小絞り値:f32
- 絞り羽根枚数:15枚円形絞り
- フィルター径:E39(初期型A36)
- 重量:実測値196g
Leica Elmar 90mm f4 3rdのレンズ構成図
Leica Elmar 90mm f4 3rd Optics レンズ構成図 3群4枚Elmar(Tessar)型
説明不要だと思うがエルマーはトリプレット発展型の3群4枚Elmar型。Tessar型と違う点は絞り値の位置。エルマーは図のように2群と3群の間に絞りがあり、テッサーは1群と2群の間にある。
Leitz Elmar 9cm f4 3rdの作例Review
撮影機材カメラはSonyのフルサイズミラーレスカメラα7C。レンズはErnst Leitz Wetzlar Gmbh Elmar 9cm f4。原宿代々木公園でスナップ撮影した作例。
ようやく工事が終わり原宿駅改装された。別に古いままでいいのに…。ピント面シャープでシャドウの締まりもいい。よく写って困るんだ本当に。
何もない西口ができた。困ったことによく写る中望遠オールドレンズだ。しかも3万円前後。
若気の至りか大人か。ポイ捨てダメ。絶対。ハイライトの滲みが美しい。実は前玉に複数のヘアラインのような傷が格子状に入っている。意図があって入れたように見える。
開放がf4という無理のないスペックということもあり中央部の解像度は中々。Elmarは3群4枚Tessar(Elmar)型のレンズ構成で張り合わせ面が1面でレンズ枚数が少ないためヌケがいい。
本当に小さくて軽くて好きだこのレンズ。モノクロもハマる。
原宿駅そばのビルのモニュメント。滲みがいい。多分個体差。前玉のキズの恩恵か。
女子の青いセーターの網目の解像度。色ノリもいい。時としてコントラスト高め?と思うショットがある。
神宮橋交差点。基本的に発色は淡く地味。エモい。
エモさ炸裂。代々木体育館とカラスとなんか逆三角形のマッチョな高層ビル。
四隅の周辺減光あり。
明治神宮。清正井(きよまさのいど)というパワースポットがある。過去2回程訪れたことがある。
なんか女子2人組が振り向きざまにシャッターチャンスくれた。
女性ランナー4人組が橋を歩く。…だけ。
Woltデリバリー。
なんかエモい。
芝生に寝そべり眠る謎のおじさんの近くでキャピキャピするJK4人組。なんて不思議な光景なんだ。これが令和か(どれが)。
たくさんの鳩。
代々木公園は広い。この通りで2分割されている。青信号で横断歩道を渡る人々。
春はいい。
代々木体育館(多分)。デザインがいかつい。とにかく経費がかかってそう。それよりも建築技術が高いなと驚く。
バスケ少年3人組。
カップルの距離感がいいね。
解像するのよ戦後まもないモデルのElmarだが。賢そうな顔立ちのカラスさんだな。さては王家の血筋を引く者か?(神武東征とか?)
着陸間際のカラスさん。
画になっていた。どこかの国の姫か?
「はなれてあそぼう2メートル」2メートル離れたら遊びたくない場合なんですけど。逃げる距離なんですけど。
公園と公園の繋ぎ目みたいな場所で最高に楽しそうに桜と一緒にスマホで写真を撮り花見を楽しむ子連れママさんたちの家族がとても微笑ましかった。
作例は以上。滲みがエモい。小型軽量でストレスなく中望遠スナップができる。3万円以下で往年のライカの写りが堪能できる。買いでしょ。
Elamar 90mm f4 LTM 3rd 写りの特徴
- 天然のヴェールを纏った様な描写
- 光の拾い方が上手い
- フレンチレンズのように上品に滲む
- 実はバブルボケが発生する貴重なオールドレンズ
- 質感が抜群にいい
- 雰囲気重視のアーティステックな描写
- 逆光時フレアー纏った低コントラスト描写と順光時の高コントラスト描写のギャップ
- 柔らかく優しい
- レンズが超小型軽量
- ライカ全盛期だけあってデザインも作りも秀逸
- ライカの中望遠で一番好き
まとめ
ライカ エルマー90mm/f4は3万円前後と格安で中望遠レンズとしては超小型軽量でスナップにも最適なライカのおすすめオールドレンズだ。カメラレンズは持ち出してナンボ、普段から持ち歩いていないと写真の上達も遅い。
いつも何かしらのカメラレンズをバッグに忍ばせておくと写真の腕前が上がるのは必然だ。筆者も自分で言っていて耳が痛いが時間がないなら普段から持ち歩いて移動ついでにスナップするのが一番効率がいい。
今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。