Jupiter-8 50mm f2 L39 Review作例 KMZロシア製おすすめ神オールドレンズ銘玉
Jupiter-8 50mm f2 L39 Review作例 KMZロシア製おすすめ神オールドレンズ銘玉。本家ZeissのSonnarよりエモくて安くてよく写る。
Jupiter-8 50mm f2はライカLマウントの神オールドレンズとしておすすめできる理由
KMZ(クラスノゴルスク機械工場)で製造されたジュピター50mm/f2はCarl Zeiss jenaのSonnarのレンズ構成をコピーしたレンズで写りがいい割に安価かつ小型軽量でポートレートにも向いている。さらにライカLマウントで汎用性の高いマウントアダプターで使用できる為、初心者から中上級者までおすすめできる標準域オールドレンズだ。同じくJupiter-9 85mmF2もSonnarコピー。
Jupiter-8 50mm f2 L39とは何ですか
Jupiter-8 50mm f2とはどんなレンズか。一言で言うとCarl Zeis JenaのSonnarコピーだ。その源流を辿ると3群3枚のトリプレットを1930年代にルートリッヒベルテレが改良してエルノスターを設計した。
そのエルノスターを同じくベルテレが改良してゾナーが誕生した。そのゾナーのレンズ構成を戦後にコピーして設計されたのが本レンズJupiter-8。ただし、レンズ構成を見比べると後群が結構違う。
Jupiter-8 50mm f2はSonnar50mmf2を参考にしてさらに改良された合法姉妹レンズ的な感覚でいいと思う。要は第二次世界大戦の戦利品。
Jupiter-8 50mm f2 L39 神オールドレンズのスペック
- レンズ名:Jupiter-8 50mm F2
- マウント:ライカL39、M39、旧コンタックス(キエフ)など
- レンズ構成:3群6枚Sonnar型
- 焦点距離:50mm
- 絞り値:最大f2~最小f22
- 最短撮影距離:1m
- 絞り羽根枚数:9枚
- フィルター径:40.5mm
- レンズ最大長さ×最大径:44mm × 50mm
- 重量:実測値124g
Jupiter-8 50mm f2 L39 神オールドレンズの外観Review
安くて小さくて軽いオールドレンズは皆大好き。筆者が保有している個体は1968年製造。
シルバー鏡胴は前期で製造された年代は古めでモノコーティングなので逆光にめっぽう弱くゴーストが発生しやすい。
King2で14000円程で購入した。清掃済みなので光学は年代の割にきれいだ。
ロシアンレンズの写りを侮るなかれ。写りを値段から推測するのはナンセンス。写りは写りで判断する。
本レンズはゾナーコピーなのでガウスとは対照的に線が太く力強い描写と一般的に認識されているが、古いJupiter-8は開放で柔らかい描写で滲みもありダブルガウスのような繊細さがある。
Jupiter-8 50mm f2 L39 神オールドレンズの作例Review
滲みと玉ボケの競演。
早咲き河津桜が1月下旬に咲いていてまだ冬本番はこれからだよ?と思った。
公園の河津桜に誰も見向きもしない1月下旬。なんとか見つけた咲き掛けの1輪の花。
堆肥に落ち葉をリサイクル使用。本来の地球の正しい循環。
蝋梅(ロウバイ)も公園の片隅にひっそりと咲いていた。虹ゴーストと玉ボケを添える。
色んな角度と構図でしばしのお戯れ。
クリエイティブルックを変えてみたり。
立体感あり。こういう背景のボケ感を見るとやっぱりエルノスターの仲間だなぁと少し思う。
Jupiterはシャボン玉バブルボケとまではいかないがまぁまぁの玉ボケが乱率する。
最短撮影距離が1mだがヘリコイド付きマクロアダプターを装着すると50cm位まで寄れる。
自分十八番の構図。というか性癖みたいなもの。
最近モノクロに絶賛ハマり中。
50mmだが頑張れば大木のかっこよさも表現可能。
いつも被写体に呼ばれる。耳と感性を静かに研ぎ澄ますだけ。
己の感性を研ぎ澄ます為に日々様々な工夫をして探求して生活している。
寄って寄って玉ボケは飽和するがこれも味。結構おもしろい画。
少し距離を取ると玉ボケの形はきれいになるのは定石。
1.5万円で色んな表現がたくさん楽しめるオールドレンズは幸せのマストアイテム。
どこにでもあるものをいかに魅力的に見せるか、なんてかっこつける訳じゃないが、どこにでもあるものにこそ、物事の本質があるといつも思っている。
Jupiter-8 50mm f2 L39 神オールドレンズの写りの特徴Review
- ゾナー型だがダブルガウスに似た描写
- 中央部のピント面はさすがのシャープネス
- 後ボケのまろやかさとドラマチック感は弱いエルノスターみたいな
- 被写体の芯を残したままボケる感じは品のいいガウスっぽい
- ドレスデンJenaガラスの濁りを感じる
- 玉ボケがまぁまぁ綺麗
- モノクロでシャドウの締まりがいい
- ゴースト内のプツプツ模様は他の作例でも出現しているので問題点
まとめ
Jupiter-8 50mm f2は、小さくて軽くて安くてオールドレンズらしい収差と高描写の共存を楽しめるのでオールドレンズ初心者にも自信を持っておすすめできるセレクトだ。
今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。