OM ZUIKO AUTO MACRO 90㎜ F2 レビュー作例 Olympusオリンパス銘玉マクロ神オールドレンズ
OM ZUIKO AUTO MACRO 90㎜ F2 レビュー作例 Olympusオリンパス銘玉マクロ神オールドレンズ。90mm中望遠マクロ唯一のf2という明るさ。目の肥えたオリンパスユーザーもオリンパスの銘玉と口を揃え評判高い。
本レンズは現行レンズにはない優しい描写で発色も穏やかだが柔らかさの中にピント面の芯はしっかり残っていてキレキレシャープネス。ノスタルジックでエモい雰囲気の写真が撮れるおすすめ中望遠オールドレンズだ。
赤城耕一氏は「使うオリンパスOM」でこのように述べている。以下引用「OMユーザーは無理をしてでも必ず所有しなければならない1本。・・このレンズはやみくもに明るいだけではなく性能も同クラスレンズの中で最高峰だ。」
OM ZUIKO AUTO MACRO 90㎜ F2のスペックReview
- 発売年:1984年
- マウント:オリンパスOM
- レンズ構成:9群9枚
- 絞り羽根枚数:9枚
- 最短撮影距離:0.4m
- 最大撮影倍率:0.5倍
- フィルター径:55mm
- 全長 × 最大径:71mm × 72mm
- 重量:550g
- 発売当時価格:118,000円
OM ZUIKO AUTO MACRO 90㎜ F2のレンズ外観Review
筆者はフルサイズなのにAPS-Cかって位軽いα7CⅡを使用しているので、なるべく小さいレンズを使っている。なので、重いレンズは避けるが、90mmマクロでf2という明るさを実現した高次元ハイスペックなのでむしろ軽い。
開放f2で最短撮影距離で撮影するとトロントロン。レンズ外観は通常の使用感あり。
ある程度使い込まれている方が安心感あるのはなぜ?魂が宿るよね。
コーティングは薄い。モノコートか。淡くて渋い写りをする。好みやわぁ。
中玉にうっすらクモリか拭き残しのような汚れ?がある。分解清掃したら取れるかも。でもふんわりした写り気に入ってるんだよな。
マウント部。
中玉の薄曇りを写そうとしたがクリアになってしまい写らない。
フロント側から。
マジですごい玉だぜこれ。
ヘリコイド繰り出し。ピントリングごと前に繰り出すギミックは2段式というのか?
OM ZUIKO AUTO MACRO 90㎜ F2 オールドレンズの作例Review
ハーフマクロだがピント面は薄い。滲みがいい。幾何学模様に咲くあじさいがUFOみたいになった。
クセは少なく正統派。
発色は穏やか。淡くて渋い。好み。
ギザギザの葉っぱの被写界深度がわかるシャープネスがクソエモい。
夏に赤い落ち葉見つけると興奮するのよね、草花マクロ。ボケは正統派。
正統派過ぎるか、ズイコーは大好きだけどコスパが高いタムキューもおすすめ。タムキューのボケは若干硬いが。
開放で最短撮影距離は若干蹴られる。シネマっぽい味出るからレタッチしない。マクロシネマなんて超お得じゃん。
小さな花の奥の雄しべを狙う。風で揺れて揺れて今心が。ルナシーか。
美しく咲き誇る花より枯れゆく花に盛者必衰の理を感じて心が揺れる。だからルナシ…
正統派過ぎるんだよな、クセ玉好きの筆者からすると。え?褒めてるよ。
好きなショット。クリエイティブルックはNT。この葉色の地味さと被写体の儚さの競演がエモい。
クリエイティブルックはSH。発色はかなり地味なのでSHとかでメルヘン感出すのもアリかも。
なぜかNHKのノッポさんを思い出す。
マリーゴールド。ピント面とアウトフォーカスのギャップがエモい。
ここから3枚クリエイティブルックが違うだけでほぼ同じ構図。
こういうエルノスターっぽいボケモンスターみたいな写り好き。
クリエイティブルックだけで色味がかなり変わる。レンズにもよるが実際の色に近いのはNTかST。本レンズの場合はSTの方が原色に近い。
さらにエグい雰囲気を出してみる。完全に誰のウケを狙うとかではなく自分の好み。
こんちは。撮影しててすぐ近くに蜘蛛さんがいたの知っててよけてたよ。えらい?蜘蛛は神の遣い。
ブルーベリーが公園になってた。1粒食べちゃおうかと思った。かわいいね君、午後何するの?暇?遊ぼうよ。
クリエイティブルックSH。ブルーベリーかわいい。かわいい。好き。
遊具の周りがくぼんで雨水が溜まっていた。子供たちが遊び大地が掘れた痕跡。こういう時間軸のストーリーがある写真好き。好き。
そしてレンズのクモリがエモさを演出してくれた。jpeg撮って出し。
OM ZUIKO AUTO MACRO 90㎜ F2とオールドレンズタムキューの比較レビュー
ちなみに、タムキューは世代にもよるが筆者も所有している2代目タムキュー52BBは1万円前後、初代タムキュー52Bや10年前までバリバリ現役だった272Eも2万円程度で購入できる。筆者は3本とも所有している。それぞれ味わいが違って楽しい。
筆者みたいに「タムキュー持ってるし満足してるけど安価だからもっと高価でハイスペックなオールドレンズ90mmマクロが欲しい…」という煩悩を持った私みたいな方へアドバイス。タムキューすごいよ、大丈夫。
タムキューはオールドレンズ90mmマクロで間違いなく銘玉だから。タムロンは昔から中望遠レンズに定評があったのは伊達じゃない。現在もズームレンズの評価が素晴らしく高いのも納得。
ただし、52Bや52BBはやはり時代相応。「ポートレートも撮れるマクロレンズ」が売りだったことは納得。しかし、272Eは高性能で現代的な写りでオールドか現行か見分けがつく人がどれほどいるのか疑問だ。
Gズイコー90/2マクロは現代的な高描写とふんわりした幻想的な雰囲気、なんとも表現しがたい崩壊するエモい大きなボケ。勘違いしてほしくないが、筆者はズイコー90mmF2マクロがずっと欲しくて購入したし手放すつもりはない。
まとめ
OM SYSTEM Zuiko Auto Macro 90mm f2は非常によく写るレンズだが個体差により若干ふんわりしているかもしれない。経年劣化によるクモリは自然な現象で唯一無二の写りを生み出してくれる。レタッチいらず。
本レンズは間違いなく銘玉だと思うしおすすめできるが、その反面、ややボケは硬いがタムキューのコスパはエグイと再認識した。ただし、やはり写りの濃度やボケの柔らかさや表現力はズイコー90マクロの方が圧倒的に上だ。表現の方向性は違うが、現行レンズとは一線を画す個性のあるクオリティの画を叩き出す。
10万円という中古市場価格も頷ける。ピント面は激薄で解像力が高く発色はニュートラルに近く主張し過ぎない、全体的にふんわりしていてコテコテしない、そしてボケは現行レンズにはない幻想的な雰囲気を醸し出す。
同じくZuiko50/2マクロやG.Zuiko55/1.2やG.Zuiko55/1.4と並ぶオリンパスの銘玉。オリンパス最高の銘玉と名高いG.Zuiko 90mm F2 Macroはやはり最高でした。今回のレビューは以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。