Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 レビュー作例 Pentax銘玉神オールドレンズ

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 平松緑地公園の桜並木

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 レビュー作例 Pentax銘玉神オールドレンズ

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 レビュー作例 Pentaxの銘玉 広角神オールドレンズM42マウント

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 M42とは

レンズを使用してみた感想は高描写で逆光耐性に強くゴーストやフレアは発生しにくい、歪曲収差やその他の収差の補正が適切にされていて優秀な広角オールドレンズ。広角レンズは歪曲収差が発生すると困る。周辺減光は好みが分かれるが筆者は好きだ。

ゴーストやフレアも好みが分かれるが美しい虹ゴーストなら発生してほしい場合もある。本レンズはよくいうと優秀な広角オールドレンズだが、悪く言うとオールドレンズらしさが感じにくく味気ない広角レンズだ。

どんな被写体をどんな作風で表現したいかにもよるが、筆者はクセ玉が好きなのでOrion-15 28mm f6やライカのHektor 28mm f6.3Ricoh GR28mm f2.8の方が好きだ。持っていないがContax Biogon 28mm f2.8Gの描写も好きだ。広角オールドレンズクセ玉はこちら

では、なぜ本レンズを購入したか。その理由は玄光社MOOKの「レンズの時間」という書籍を読んで「美しい真円虹ゴーストが発生する希少な広角オールドレンズ」というレビューを見て物欲を刺激されたからだ。

しかし、実際には逆光耐性に強く派手なゴーストは発生しなかった。本個体はマルチコーティングが施されているからゴーストの発生が抑えられていると後から気付いた。「ゴースト出ないスーパータクマー28mm f3.5」と改名してほしい。

Super Multi Coated Takumar 28mmF3.5 オールドレンズのスペック

  • 製造メーカー:ASAHI PENTAX
  • 製造期間:1962年(SMCは1971年)~1975年
  • マウント:M42
  • 焦点距離:28mm
  • 最小絞り値:f16
  • 絞り羽根枚数:5枚
  • レンズ構成:7群7枚
  • フィルター径:49mm
  • 最短撮影距離:0.4m
  • 重量:212g(実測値)

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5のオールドレンズ外観Review

広角28mmでf3.5という明るさの割にレンズは小型軽量で使い勝手はいい。金属鏡胴で安っぽさはない。レンズ構成はレトロフォーカス型。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5のレンズの外観

ヘリコイドの繰り出しは90度くらいで素早いピント調節が可能なのでスナップに向いている。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5のレンズの外観

この時代のレンズは字体のフォントや色がポップでかわいい。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5のレンズの外観

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 オールドレンズの作例Review

大地に散った桜の花びら。散りゆく花の儚さ何とも情緒深くて風情がある。筆者は満開の花も好きだが、心を揺さぶられるのは、咲く前の蕾と咲きかけと散りかけ、散って地面に落ちた花びらだ。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 花 桜が散ったあと 大地

モノクロ。28mmという焦点距離は好きだが、優秀過ぎてオールドレンズとしての個性に欠ける。それなら現行より数世代前の28mm広角レンズを中古で安く買うかな。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 白黒モノクロ 木

被写体とシチュエーション的にはエモいが心が揺さぶられない。クセ玉大好き筆者の感性とは相性があまりよくないのかもしれない。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 工場の裏側 エモい建物

撮影時から微妙なレンズだと感じていて、仕方なくクリエイティブルックをSHにしてみた。NTでいい画が出るけど幅を広げる為にたまにSHならわかるがNTでいい画が出なくて物足りないからSHというのは自分ポリシーに反する。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 平松緑地公園の桜並木

とはいえ散った桜の花びらの絨毯は美しい。わかりにくいかもしれないが遠くで保母さんと園児たちが散歩していてほっこりした。

 

ベンチで休憩しているおばあちゃんたちが「あっちにボケ(木瓜)が咲いていて満開だからきれいだよ」と教えてくれた。これもSH。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 花 ボケ木瓜

「本当ですか?ありがとうございます!」と笑顔でお礼。「本当は散りかけが好きなんだけど」とは言えず。紅白のコントラストがかわいい。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 花 ボケ木瓜

やっぱり落ち葉ならぬ落ち花好きだわ自分。儚い。

Super Multi Coated Takumar 28mm f3.5 作例 花 ボケ木瓜

Super-Multi-Coated-Takumar 28mm f3.5 オールドレンズの写りの特徴と感想Review

本レンズはよく写る硬派な広角オールドレンズだと感じた。モノクロもかっこいい。風景、スナップ、どちらもいける。最短撮影距離は0.4mでものにもよるがヘリコイド付きマクロアダプターを装着すれば20cm位まで寄れるので物撮りや草花の撮影もいける。

焦点距離28mmという広角だとポートレートなどに使用する割合は低いので、ゴーストが邪魔になる場面が多くなるかもしれない。よって、ゴーストの発生が抑制されているとはいえ、硬派な広角オールドレンズを1本所有しているといざという時役に立つし表現の幅が広がると思う。まぁ、筆者の場合は「MC」あるなしを間違えたんだけどね。

とは言え、28mmF3.5というスペックで高描写の広角オールドレンズが1万円以下で入手できるというコスパを考えると手は出しやすいので「格安で高描写の広角オールドレンズが1本欲しい」という目的なら選択肢に入れてもいいと思う。

まとめ

Super-Multi-Coated-Takumar 28mm f3.5はクセがなく優秀で安価な広角オールドレンズが欲しい方には超絶おすすめ。

筆者の場合は撮影目的とする被写体が存在しないスナップが一番性に合うと改めて思った。何かを撮る為にどこかへ移動して目的地でカメラを取り出すというより、目的がなくカメラを持ち歩くか、目的地までカメラを持ち歩く道中で、気付いたらシャッターを切っていた。が気楽でいいし、いい写真が撮れると思う。要するにスナップ。

今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。

 

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