Som Berthiot 50mm f2.8 E改造 Review作例 Royer Savoy 3F シネマ用オールドレンズ
Som Berthiot 50mm f2.8 E改造 Review作例 Royer Savoy 3F シネマ用オールドレンズ。Kodak Retinaのライバルだったフランス製フィルムカメラSavoyのレンズをくり抜いてマウント改造した。ソンベルチオ社はシネマ用レンズの製造が得意で、創業者は著名な映画監督でカメラ技術者でもあった。
Royer SavoyのSom Berthiot 50mm f2.8は世代が違う2本目
Royer SavoyⅡに続きRoyer Savoy 3FのSom Berthiot 50mm f2.8を購入。気が違ったのかと思うだろう。そうではない(とも言い切れない)。レンズ構成が違うのだ。写りも違う。1か月間で3本のベルチオを入手してしまったので、やはりちょっとイタイのかもしれない。レンズの状態はこちらの方がいいこともあり、よく写る。レンズ構成は不明だがFlor 50mm f2.8はトリプレットらしい。が、接写時の癖のあるボケ方を見るとエルノスター型っぽいと感じた。
Royer Savoyとは フランス製35mm用フィルムカメラ
1962年~1964年にかけてフランスで製造された。フランスでの希少性はやや珍しい。Royer Savoyは、コンパクトな24 x 36ボディで、作りはしっかりとしていてデバイスとしての信頼性は高い。 Royer Savoyは1950年代の終わりに大きな成功を収め、その後フランスではKodak Retinaの競合として位置付けられた。Foca Sportよりも安価だった為、アルジェリアで困難な時期を過ごした派遣団の若い徴兵にも重宝された。
最初のモデルSavoy Iは設計が不十分だった為、そのキャリアは非常に短く、Savoy II はその問題点を修正した。Savoy IIIは、より大きく明るいビューファインダーを備えている。 SavoyaはSavoy IIの廉価版。 この一連の単純なデバイスに加えて、非結合セルを備えたモデル、IICやIIcもある。
Savoy 3F、Savoy III B、Savoy III BSは、デザインが異なり、よりモダンな外観を持ち、より効率的なモデルになった。モデル名に数字を使用することで、Savoy IIIと区別できる。Savoy 3Fは、フラッシュ AG-1のアンプルを統合し、フラッシュとモダンな実用性を実現した。3Bで、目標の最前線でシンクロ賞を受賞した。
Som Berthiot 50mm f2.8 E改 オールドレンズ外観Review
Sony α7CⅡ、Auto Chinon MCM 55mm f1.7 Macro Multi Coated Lensで撮影。
単層モノコート。
L39のネジのピッチがタイトで手持ちの複数種類のLM変換リングがどれも合わないので購入時に付属していたヘリコイド付きのEマウントアダプターをそのまま使用している。
Royer SavoyⅢのレンズだが、SavoyⅡのレンズの方がメカメカしくてかっこいい。
写りはこちらの方がいい。レンズ構成はどちらもトリプレットらしいが、写りは全然違う。多分レンズ構成も違うんだろうな。何しろ情報が少なすぎる。
改造レンズは唯一無二で人とかぶりにくいから好き。
Som Berthiot 50mm f2.8 E改 オールドレンズ作例Review
Sony α7CⅡ、レンズの素性を探る為、jpeg撮って出し。
鳩さん、そこにとまる?滑るだろ。丸いとこ。レンズの状態はクモリ玉SavoyⅡより遥かにいいが、やはり緩め。外壁の吹き付け塗装の質感がいい。
なぜ一列に…。もっといい休憩所あるでしょ。通気口から飲食店のいい匂いでもするのかな。やはりベルチオだけあってシネレンズっぽい。
昭和。開放でこの構図だと周辺の結像の緩さが目立つ。シネマが本業のベルチオだけに中央に視線が自然と集まるよう、敢えて周辺は甘くして情緒さを醸し出しているのかもしれない。そして手前のペットボトルの優しい滲みが美しい。
これ何…。巨人が使うのか…?f4.5かなと思うが周辺は甘い。
開放f2.8。ボケ具合がエルノスター型っぽい。この作例見ると多分トリプレットじゃないと思うが真相はいかに。
f5.6。逆光で煙突のシャドウの諧調を潰して威圧感を出す。
カラーの発色も見ておきましょうか。クリエイティブルックNT。最短撮影距離。寄るとボケがいい感じ。ピント面が意外とキレている。M42へ変換して接写縛りで草花のマクロ撮影で遊んでも面白そう。
うん、エルノスター型っぽい。クリエイティブルックIN。中央部の解像力は中々。
最近モノクロやセピアにハマっていて。綿毛の1本1本までしっかり解像する。
雄しべにピントを合わせる。マクロ撮影すると解像度が高いとわかる。
セピアでピンボケにして60年代の映画っぽく。いいこれエモい。なぜかカリフォルニアみたいだぜ。
Som Berthiot 50mm f2.8 E改 写りの特徴Review
- 周辺の結像は甘いが中央部の解像力は高い
- ハイライトの絶妙な滲みが美しい
- モノクロやセピアなど単色がエモい
- 接写時の崩壊するボケがかなり使えるのでM42のマクロアダプター装着して接写専用にしてもいい
まとめ
本レンズはRoyer Savoy3Fでレンズの状態はいい方だが、クモリ玉のⅡのくすんだ描写の方が好みだと感じた(末期)。Royer SavoyのSom Berthiot 50mm f2.8は世代が違えど2本目なので、こちらは接写専用にしてもいいかなと思った。今度公園で草花マクロ撮って遊んでみよう。
今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。