MC Zenitar-ME1 50mm f1.7 M42 レビュー作例 スクエアボケ ロシア銘玉おすすめ神オールドレンズ
MC Zenitar-ME1 50mm f1.7 M42 レビュー作例 スクエアボケ ロシア銘玉おすすめ神オールドレンズ。KMZ製の本レンズはスクエアボケという飛び道具的クセ玉要素だけではなく戦前のフォクトレンダー凹みUltron50mm f1.8のコピー。硝材に純粋な水晶を使用。Zeissの特殊な溶剤でレンズを洗浄している。など様々な噂がある興味深いレンズだ。確かに高発色でコントラストも高くてよく写る。
MC Zenitar-ME1 50mm f1.7 M42 オールドレンズとは
MC Zenitar-ME1 50mm/f1.7はスクエアボケが発生するロシアの希少なオールドレンズとして有名だ。MCゼニター-ME1は一眼レフカメラZENIT18(1980年発売,約7000台製造)の標準レンズとして供給されていて、レンズの光学設計は第二次世界大戦前のVoigtländer ULTRON 50mm F2を元に設計されたという情報がある。(PENTAX Forums)
ちなみに戦後Carl Zeissの前玉凹みウルトロンについて詳しくはこちら。また、MC Zenitar-ME1の光学は初期のRokkor 50mm f1.7ではないかという噂やSummicron 50mm f2ではないかという噂もある。
本レンズは高品質のガラスを使用している為、質的な光学特性が非常に優れている。さらにはレンズの硝材に純粋な水晶が使用されているという情報もある。(https://allphotolenses.com/lenses/item/c_400.html)
他にも、レンズはCarl Zeissの特殊な溶液で洗浄されている(https://uralseller.com/product/850010)など様々な噂がある。なんにせよ、ロシアのオールドレンズの中でも希少で特別なレンズであることに違いなさそうだ。
ME1のEはElectronic(電子制御絞り)の頭文字のEでレンズに電子接点があることを意味する。MC Zenitar-ME1ではなくZenitar Mという絞り羽根枚数が6枚でマルチコーティングが施されていないモデルも存在するが、レンズの設計は異なる。
他にもMC ZENITAR-M2s 50mm F2、MC ZENITAR-M 50mm F1.9(http://mars.bellstek.net/camera/05/r02.htm)など複数のモデルが存在する。
他参考文献:http://cccpcamera.stars.ne.jp/RussianCamera/SLR/Zenit18/Zenit18.html , https://radojuva.com/en/2013/11/mc-zenitar-me1-1-7-50/
MC Zenitar-ME1 50mm f1.7 M42 オールドレンズのスペック
- 製造メーカー:KMZ(クラスノゴルスク機械工場)
- 製造年:1980~1987年
- レンズ構成:5群6枚
- 絞り値:開放最大f1.7~最小f16
- 絞り羽根枚数:4枚スクエア絞り
- 最短撮影距離:0.45m
- マウント:M42
- フィルター径:52mm
- 重量:266g(実測値)
他にも特殊な絞り羽根の形状で六芒星(ダビデの星、金平糖)ボケが出るInduster61L/Z 50mm f2.8MCも有名だ。またそちらもレビューする。
MC Zenitar ME1 50mm f1.7 M42 オールドレンズ外観レビュー
御覧の通り四角いスクエア絞りの為、玉ボケの形が絞り羽根の◇の形状になる。作例をお楽しみに。
開放から2段絞りf3.5から絞り羽根の形状が真四角になり最小絞りf16まで真四角形状を保つ。
とにかくロシアンオールドレンズは侮れない。
MC Zenitar-ME1 50mm/f1.7 M42オールドレンズの作例Review
撮影機材はSonyのフルサイズミラーレスカメラα7Ⅳ。f3.5以降最小絞り値f16まで真四角の絞り形状を保つ。
自宅でとりあえずスクエアボケの作例を撮ろうという。ピントを合わせた茶色のパワーストーンの前ボケと後ボケになっているパワーストーンが光の反射でスクエアボケになっている。
スクエアこんな感じですよっていう。
無理やりだが。もっといい環境下でかっこよくスクエアボケを取り入れたい。
スクエア関係ないがピント面の鋭さとボケ感が参考になれば。
近々しっかりスクエアボケの作例を撮りたい。で、過去秋葉原でお散歩スナップした時の作例を以下に掲載する。撮影機材はSonyのフルサイズミラーレスカメラα7C、RAWストレート現像で生のデータをそのまま出しているのでjpeg撮って出しよりクオリティは低い。
秋葉原の千代田区立芳林公園。どこからどう見ても「グリコ!」
建築物の新旧コラボのコントラストがなんともエモい。
こっちも新旧入り混じり。
喫茶店の店内の卓上の灯りがエモい。
路地裏の狭い隙間に入りたくなる(なぜ)
MCゼニターはコントラストが高いので下記画像は明瞭度下げて映画のワンシーンっぽくしてみた。
渋谷の宣伝カー(トラック)はうるさいけどアキバの宣伝カーはなぜか許せる。歌のジャンルの違いか。
後ろ姿がキマッてたアキバ女子。
出前館のキャップをかぶりUberEatsのリュックを背負う配達員。なんかオシャレだな。
アキバと言えば牛丼サンボ。味噌汁つけるよね。
で、本記事を執筆していた日の休憩中にスクエアボケの作例を撮りに行ってきた。マクロを中心に試写した。
開放でジャブ。かぐや姫的な雰囲気?(知らんけど)
スクエアボケ見たい!でコレ。f4かf5.6位?スクエアボケは大きめ。
f8位?スクエアボケは小さめ。
f3.5かな?スクエアボケ面白いね。
絞った方がボケの輪郭が際立つ。
絞り開くと、四角がどろ~んとした輪郭になる。
距離や背景と相談して適当なスクエアボケを演出すといい。にしても椿の花の立体感ヤバい。
正直、筆者はスクエアボケのよさをマクロ域で探すのは少し面倒だと思った。別にスクエアじゃなくてもいいし。
まとめ
本レンズのレビューの為に色々調べていたら、スクエアボケという飛び道具的な特徴だけではなく、かなりいいレンズなのではないかと思った。中身は戦前のUltronコピー、Zeissの特殊な溶剤でレンズを洗浄しているとか、純粋な水晶を使用しているとか…
最近マクロばかりだったが、昔秋葉原を散歩した時のスナップ写真を見て「あぁ…自分はお散歩スナップが好きなんだ…」と思い出した。レンズ沼にハマってしまったけどレンズはなんでもいいから写真撮りたいと思った(本末転倒)。もっと気楽にお散歩スナップしたい(本末転倒)。
では本日もお日様の元、楽しいスナップ撮影をお楽しみください。(こっちの方がいい?)