Carl Zeiss Jena Tessar 50mm f2.8 M42 Review作例 神オールドレンズ銘玉
Carl Zeiss Jena Tessar 50mm f2.8 M42 Review作例 神オールドレンズ銘玉。シャドウがバチクソエモかっこいい。テッサー型は寄っても抜群。あとね、Carl Zeissの何がすごいって新種のガラスを開発しまくったアッベ(とショット)。元は顕微鏡メーカーでガラス屋でレンズも作っていた。自社で使うガラスは他社に提供するガラスより優れたものを優先的に使う。当然。軍事機密だったコーティングも然り。Zeissの何がすごいってガラスなんだよ。ガラス屋。
あなたの鷲の目Tessar
鷲の目テッサー「The Eagle Eye of your Camera. = あなたのカメラの鷲の目」イーグル=鷲。ホークス=鷹。
鷹の目はロッコール。MinoltaがZeissに対抗して付けたキャッチコピーね。
Carl Zeiss Jena Tessar 50mm f2.8 Silver M42 オールドレンズ外観Review
エルネマンタワーの刻印が痛々しい。ErnemanがZeiss Ikonに吸収合併されてエルネマンタワーはZeissが本社ビルに使用するようになった。心が痛いぜ。
シルバー鏡胴はかっこいいが最短撮影距離は0.5mなので後の黒鏡胴で最短撮影距離が0.35mの個体より寄れない。まぁヘリコイド付きマクロアダプターを使うからいいんだけどね。
アルミ鏡胴。結構綺麗だがヘリコイドのグリス固着でかなり重い。
Made in Germany
最短撮影距離0.5m
Carl Zeiss Jenaは東側共産国(ロシアが接収)でZeiss Optonは西側資本主義国(アメリカが接収)。
薄クモリあり。写りに影響は特に感じなかった。
綺麗な方だと思う。グリス劣化以外は。
このモデルは絞り羽根の動作が面倒。
Carl Zeiss Jena Tessar 50mm f2.8 M42 作例Review
作例はSony α7CⅡでjpeg撮って出し。
どこを見つめる朝ニャンコ。しっかり解像してるし毛並みの質感の表現力もいい。f2.8Tessarは大口径f2 Pancalorの下位的位置付けだが描写力は折り紙付き。
おはよう。ちょっと試写に行ってくるわ。ガードレールにちょい寄りかかる感じがかわいいっすね君。
また朝ニャンコ。コントラストの付き方がよくてシャドウがバチクソエモかっこいい。
朝子ニャンコ。よう会いますね今日。筆者が先に気付いてピント合わせてシャッター切ってる時に目が合ってニコッと微笑んで油断させてキュッとやった(意味不明)。
触手の先のクルクルにピントを合わせたり(触手じゃありません藤のツルです)
質感の表現力エグい。触手の先のクルクルを微妙に前ボケにして遊ぶ、贅沢な時間。(藤のツルです)
触手に気を取られた諸君、お気づきだろうか、グルグルボケは抑えられている。(藤のツルです)
あじさいにタキシードを着せて渋くダンディーな感じで撮る。これはごく僅かに軽く最低限のレタッチしてる。
とにかく渋く。無駄を削ぎ落して。写真撮る時は曇り空が最高。今朝の雲はコントラスト出にくい薄雲。でも好き。
シャドウがエロい。暗部の諧調をエロいと感じてしまうようになった廃人。
日々刻々と写りゆく季節。季節の移ろいを感じられるだけで生きていて楽しい。日本に生まれてよかったと思う。
また触手。まぁ植物はモンスターやな。触手ですよこれも。正解。合ってましたごめんなさい。(植物全般触手だそうです)
平面的に撮ると開放は周辺の結像甘めに気付くが、撮り方によっては強烈な立体感を生む。雨上がりは蚊が多いが地球の鼓動を感じる。地球が水を飲んだ後。いつもありがとう宇宙船地球号。
立体感エグイ。万能Tessar。たった4枚のガラスで描く古典世界。
寄ってもいけるんだぜTessarは。世界初のマクロレンズ、キルフィットのMakro Kilarもテッサー型、Canada LeitzのVISOFLEX Elmarも、六芒星ボケで有名なロシアのIndustar61 LZもテッサー型。
最後ちょっと本気出しにかかる。Jena Tessarエモい。
いい、Tessar。年代でいっぱい種類あるからねTessarは。くれぐれもテッサー沼にはご注意を。
今日は溶けるぜテッサーに。
バイバイ。
Carl Zeiss Jena Tessar 50mm f2.8 M42 写りの特徴Review
- 中央部シャープ
- 開放から全体的にコントラストは高い
- 質感表現力が高い(特に軟質がいい)
- 平坦で撮ると開放時周辺部の結像は甘いがシーンによっては立体感がある描写
- シャドウの諧調が微妙という評判だったがシャドウのトーンは豊富で渋い
- 逆にハイライトは飛びやすくパープルフリンジも発生
- グルグルボケは補正されている
- マクロ側も高描写
まとめ
Leitzの銘玉ElmarもTessarの真似だし新エルマーからZeissのイエナガラス(ショットガラス)を使用していたので、Tessarには勝てないのかな。自社のレンズに最優先で質のいい新種のガラスなどを使用していたようだし。
そりゃそうだ、敵(ライバル)に塩を送るようなことはしないよな。とは言え当時会社の規模はLeitzは家族経営の中小企業の顕微鏡メーカーでカメラ業界参入したばかりの新参者でZeissはライバルを吸収合併を繰り返して膨れ上がって巨大化した軍産複合体のようなモンスター。
自社の脅威になるなど思っていなくそこまで意識していなかったという説もあるが、Zeissは他にも色々事業やってるからね、財団になったし途中からほぼ国営だし、Leitzは結局海外資本スイスのウィルドに買収されたし。
最後歴史背景の雑談になったがLeitzとZeissは思想も製造工程や業務も会社規模も全く違う企業。Leitzのカメラは戦争の為に供給されてきたが、Zeissはガラスを供給してきた。元々どちらも顕微鏡メーカーだが結局Zeissはガラス屋でLeitzは新しい35mm判(ライカ判)というカメラを発明したという違い。
Tessar沼も存在するのでTesssar沼にはくれぐれもご注意を。今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。