Konica Hexanon AR 35mm f2.8 Review作例 ヘキサノン銘玉 和製アンジェニューの光学コピー
Konica Hexanon AR 35mm f2.8 Review作例 ヘキサノン銘玉 和製アンジェニューの光学コピー。ヘキサノンAR35mm/2.8はアンジェニュー35mm/f2.5Rの光学をコピーしたレンズ構成のレトロフォーカス型広角オールドレンズだ。中古価格は2万円以下、1万円台で入手可能だ。
戦後当時日本の各メーカーはこぞってライカやCarl Zeiss Jena、そして本レンズはアンジェニューが発明したレトロフォーカス型のレンズ構成をコピーして広角レンズを生産していた。今回は和製アンジェニューと呼ばれるコニカのレトロフォーカス型オールドレンズ、ヘキサノンAR35mm/f2.8の簡単なスペックと作例画像の紹介と写りの特徴をレビューする。
Konica Hexanon AR 35mm f2.8のスペック
- メーカー:コニカ
- Mount:AR
- 焦点距離:35mm
- 絞り値:開放F2.8~最小F16
- 画角:63°
- レンズ構成:5群6枚レトロフォーカス型
- 絞り羽根枚数:6枚
- 最短撮影距離:0.3m(1ft)
- フィルター:55mmねじ込み式
- フード:57mmかぶせ式
- 重量:242g(実測値)
- 中古価格:15000円~20000円
筆者が所有しているのは第四世代のEE。
Konica Hexanon AR 35mm f2.8とf2を比較している海外ブログ
Konica Hexanon AR 35mm f2.8の外観レビュー
撮影機材カメラはSony α7Ⅳ、撮影機材レンズはMinolta MC Rokkor PF 50mm f1.4。被写体はカメラがSony α7CでレンズはもちろんKonica Hexanon AR 35mm f2.8 EE(第四世代)。
実はレンズは意外と大きいが金属鏡胴の割に軽く感じる。レトロフォーカス型なので前玉以外は小さいからかな。
マウントアダプター装着しているがやはり見た目は大きい。
α7Cが小さいというのもあるが。
筆者が所有している個体は第四世代のEE。
最後寄って開放撮影。
Konica Hexanon AR 35mm f2.8の作例 jpeg撮って出し
撮影機材カメラはSonyα7Ⅳ、レンズの素性を探る為に基本jpeg撮って出しでボディ内プリセットであるクリエイティブルックは基本NT(ニュートラル)かST。。
開放で撮影。焦点工房のヘリコイド付きマクロアダプターを装着してレンズ本来の性能を超えたマクロ端。立体感あり玉ボケの形は崩壊。やはり想定外の描写の為クセが激しく暴れ回る。被写界深度が浅くピント面の立体感とアウトフォーカスの崩壊っぷりが絵画的描写を醸し出す。
ゴースト出そうと思ったが逆光態勢強いので頑張ってもこの程度のハレーション。背景の玉ボケがグルグルしてレモン型になって流れる。開放では線が細い描写。
やはり玉ボケ流れる。状況によりグルグルボケが発生する兆候。
立体感と背景のとろけた後ボケのギャップがいい感じ。
咲きかけた薔薇の水滴がいい。ヘリコイド付きマクロアダプターを装着していないはず。
若干の周辺減光がレトロでノスタルジックなエモい雰囲気を醸し出す。
エモい。若干樽型収差が出ている。
モノクロもハマる。
葉の葉脈までしっかり解像。発色は淡く優しいがピント面に立体感がある為か発色がいいように思う時がある。
緑の発色がいいかもしれないこのレンズ。
というかいい天気で暖かい陽気になってきて植物も嬉しいから木々や葉の発色が元々いいんだろうな。GW真っ只中でしたこの日。
モノクロでシャドウが潰れる条件下でシャドウの奥を狙う。敢えてシャドウを持ち上げずにシルエットを強調することでドラマチックな画になった。でももうちょい粘りが欲しい。
ハイライトが飛び気味なところもレトロ感がある。ハイライトが飛び気味なのにシャドウも潰れ気味。
神社好き。
伝統、習わし、文化、大切にしよう。
jpeg撮って出し。かっこいい。が、やはりもうちょいシャドウの粘りが欲しいのよお~ん。
jpeg撮って出し。やばくない?この硬派なレトロ感エグい。まぁ、GRのハイコントラスト白黒(森山大道モード)と思えば。
かと思えばふんわりノスタルジック。
緑と青と白のコントラストが美しい。
やはりモノクロがハマる。
実は皆気付いてないだけで地球は楽園パラダイス。地球は人類の収容所とも言われることもあるが。素敵はたくさんある。
世界が素敵と思えば世界は素敵になるし、世界が醜いと思えば世界は醜くなる。なぜかわからないけど宇宙の法則でそうなんだ。
恵まれ過ぎて気付かないだけ。実は何気ない日常が最上級の幸せなんだ。今を大切にしよう。
空が青い。それだけで幸せ。その感覚は正しいよ。
人間が汚いと思えばそうなるし、人間は尊く美しいと思えばそうなる。他人が醜く見えるのは自分の心が醜いから。
Konica Hexanon AR 35mm f2.8の写りの特徴
ヘキサノンAR35mm/f2.8の写りの特徴まとめ
- 発色がいい
- ハイライトが滲む
- 線が細い描写で繊細な写りを堪能できる
- マクロ域でボケが崩壊して立体的なピント面とのギャップを活かした描写が表現できる
- 玉ボケがそこそこ美しい
- グルグルボケ発生
- 周辺減光も多少ありモノクロがかっこいい
- 広角の割にボケが大きく背景を工夫すると水彩画のような描写ができる
- 周辺の結像は甘くf5.6でも周辺は甘いのでその収差を活かした作風で表現できる
- クセが少なく素直な描写なのでクセ玉好きには物足りない
- 逆光にやや強く控えめなフレアーやゴーストは発生するがド派手ではない
- 歪曲収差は少なめでスナップや建築物の撮影に向いている
- 1万円以下で購入できる広角オールドレンズとしてはおすすめ
まとめ
筆者は柔らかい描写が好きなので個人的には使いやすい広角オールドレンズ。標準域レンズとは違った楽しみ方ができるし建築物の撮影にも使えるのでスナップにも重宝する。他にもこの時代は日本の各メーカーがレトロフォーカス型のレンズ構成をコピーしたレンズを発表していて中古相場もまだ安いので状態のいい個体を選ぶ選択肢が多くおすすめだし撮り比べも面白いだろう。今回は以上。本日も素敵なオールドレンズライフをお過ごしください。